2008年6月22日 (日)
昨年の秋、サロマウルトラ100Km参加を決意しました。
僕が「何故100Kmへ挑戦するか?」という理由は、「非日常を体験し、何か変わった自分を見出したい」という気持ちだったと思います。
とにかく今の自分を少しでも変えたい。そしてまだまだ攻めの人生を送りたいという気持ちがありました。
正直、100Kmというとてつもない距離に対する恐怖心はかなりありました。
昨年の秋、サロマウルトラ100Km参加を決意しました。
僕が「何故100Kmへ挑戦するか?」という理由は、「非日常を体験し、何か変わった自分を見出したい」という気持ちだったと思います。
とにかく今の自分を少しでも変えたい。そしてまだまだ攻めの人生を送りたいという気持ちがありました。
正直、100Kmというとてつもない距離に対する恐怖心はかなりありました。
でもそれを克服する為に、ここ一年半は月間平均300Kmの距離を踏み、5月は3回の50Km超走を含む421Kmの距離を踏みました。
今年に入ってからは自己ベストも更新でき、5Kmでは3月の社内駅伝で21分13秒、10Kmも3月のロ-ドレ-スで45分、ハ-フでは、1月の谷川真理マラソンで1時間40分、そしてフルでは、2月の東京マラソンで4時間6分の自己ベストを記録してきましたが、フルのサブ・フォ-の挑戦は何度も厚い壁に阻まれているのが現状です。
このようにして、万全を期してサロマに臨むつもりでしたが、一週間前に股関節と腰の故障を悪化させてしまい、毎晩の整骨院通いで、もちろんほとんど走ることもできずに当日を迎えました。正直、かなり不安はありましたが、同時に未知の世界にチャレンジすることに対する楽しみの方が大きかったと思います。
今日は、腰痛対策用に「コウノエベルト」を着用しつつ、まずは70Km走破、できれば、夢にまで見たワッカ大草原の90Km地点まで走破、万が一できれば、13時間完走という目標を立てて臨みましたが、制限時間の完走はほとんど無理だろうなぁ~という感じでスタ-トラインに立ちました。
娘からの激励のメ-ルをもらい、いざサロマへ向かいました。
今回の参加者内訳:
男子 女子 合計
100Kml陸連登録の部 216 37 253
100Km一般の部 2478 410 2888
50Km一般の部 278 178 456
合計 2972 625 3597
---------------------------------------------
6月21日 (土) 大会前日

初めての網走駅

10:30頃。明走会のみなさんとバスでマラソンの受付に向かう。
明走会のメンバ-約30名が今回の僕の「戦友」です。

受付会場にて受付を済ませる。

ホタテ焼きの無料サ-ビスなんかもありました。
---------------------------------------------
6月22日 (日) 大会当日

午前2時半。朝食を戴きました。とにかく、食べれるだけ食べました。食欲はかなりありましたね。

3時20分。バスで会場へ向かいます。
気温は9度。小雨交じりのサロマです。この時間でもうっすらと夜が明けてきていました。
今回お世話になった宿は「ピラオロ荘」という宿で、スタ-トポイントから約50Kmの地点にあります。
バスで1時間もかけて会場に向かう中で、100Kmがとてつもない距離であることのように思えてきました。

今日のいでたち。サロマはレ-スの間の気温の差が激しいと聞いていたので、ウェストポ-チには薄手のレスンコ-トを入れておきましたが、これは大正解。スタ-ト時と、ワッカでは大変重宝しました。
今日のサロマはスタ-ト時と80Km以後のワッカは9度前後、そして途中、60~70Kmは晴れ間も出てかなり気温が上がり暑かったです。まさに、冬と夏の中を一日かけて走るレ-スでした。気温対策はとても重要になります。

左はtenさん。

神戸から駆けつけてくれたS君。僕の中学、高校の後輩です。
今年の東京マラソンでは3時間30分切りを果たしており、伸び盛りの28歳です。

走友の皆さん。この体型なんですが、僕なんかより遥かに早いタイムで完走されていました。
ウルトラマラソンに参加して気づいたことは、①50才以上の人が多いこと、②結構太った体型の人が多いこと、それでいてズッシリとした重厚な走りで皆さんしっかりと完走していまうことでした。これには正直驚きました。

スタ-ト5分前。(4時55分) 肌寒く霧雨模様です。

スタ-トしました。6分30秒ペ-スで僕はゆっくり進みました。

9Km地点。6分30秒ペ-スでtenさんを追走します。
10Km通過:1時間4分3秒。順調にキロ6分30秒という予定のペ-スを刻みます。

サロマ湖。霧に霞んでいました。

先頭集団とすれ違います。12Km地点。この人達とはもう、ワッカではすれ違うことはないのです。
この人達はキロ4分程度のスピ-ドで100Kmを走り抜けます。
今回の男子優勝は高橋雅一選手で6時間42分5秒。(初優勝)男女上位各9名が
100KmW杯(11月イタリア)に派遣されるとのこと。

和太鼓の応援。

tenさん。龍宮台の折り返し付近。

今日は寒いということもあり、20Kmまでに3回もトイレに行きました。
20Km通過は、2時間7分49秒(10Kmラップ:1時間3分46秒)
順調に足を進めていきます。

30Km付近。
30Km通過は、3時間16分19秒(10Kmラップ:1時間8分30秒)
順調に足を進めていきます。

33Km付近。快調に6分30秒/Kmを刻んでいきます。
このあたりでお腹が痛くなり、下痢止めを飲みましたが効かず、トイレで5分待ちでした。(約8分ロス)

広大な北海道の大自然の中、ランナ-の列が延々と続きます。

40Km地点。トイレタイムロスもあり若干ペ-スが落ちましたが4時間27分38秒(NET)で通過。順調に進みます。
なんとかここまでは、腰と股関節はもっていますが、少しずつ痛みが強くなってきていました。
40Km通過は、4時間27分38秒(NET、ガ-ミン測定につき若干の誤差あり)(10Kmラップ:1時間11分19秒)
順調に足を進めていきます。

もうすぐ42Km。

42.195Km地点。4時間40分59秒(NET)
フルマラソンのゴ-ル地点です。今からがウルトラマラソンの世界。
まだまだ身体は余裕が感じられました。


50Km通過は、5時間41分02秒(NET)(10Kmラップ:1時間13分24秒)
ペ-スがキロ7分台に落ちていきます。あと半分もある!
ここから、まさにウルトラの苦しみが始まります。

レストステ-ション手前の給水所にて。たっぷりの水分を補給していきました。

ピラオロ荘を通過し、55Kmのレストステ-ションに到着。
ここでは預けた荷物を受け取り10分休憩。
急いでアイシング、水分と栄養の補給をしました。
バナナ、一口の大きさのオニギリ5個、栄養ドリンク、パワ-ジェル、アミノバイタルを補給しました。

気持ちを奮い立たせて後半戦スタ-トです。左にはサロマ湖の絶景を眺めつつ進みます。

60Km地点の給水所にて。ここにくるとたくさんの人がストレッチしています。
身体がかなり辛くなってきましたが、まだ走れます。
60Km通過は、7時間10分00秒(10Kmラップ:1時間28分38秒)
暑くなってきました。ラップも急激に落ち込んできます。かなり辛い地点でした。

65Km地点。感覚が無くなった足を引きずり森の中を一歩一歩前進します。

70Km通過は、8時間38分11秒(NET)(10Kmラップ:1時間28分11秒)
なんと、関門封鎖の51秒前!
関門封鎖時間はほとんど認識していなかったので、激しく焦りました。
もう貯金はほとんどゼロ。80Kmの関門まで10Kmを1時間15分で走らなければなりません。
ストレッチしている時間的な余裕はもうありません。
ここが正念場!ストレッチをしている人達を横目に、歯を食いしばりキロ7分ペ-スへあげていきます。
今までであれば、この辺りでは間違いなく歩いてしまったと思います。
5月に実施した鶴見-小田原の雨中ランの成果がここで生きてきました。
もうほとんどガムシャラな気持ち。80Kmの関門をクリア-しなければ夢にまで見たワッカ大草原を見ることができないのです。

80Km通過は、9時間51分43秒(NET)(10Kmラップ:1時間13分32秒)
関門封鎖の1分41秒前に到達!いよいよワッカ大草原に突入です。
あと20Kmを3時間で走る必要がありますが、この10Kmで体力を使い果たし、ここからはしばらく歩いてしまいました。

いよいよワッカへの往復20Kmの始まりです。
最初の10Kmはゴ-ルからどんどん離れていく心理的な辛さと肉体面の限界に立ち向かいます。

素晴らしい自然です。
僕は90Kmの関門があることを知らず、この辺りではのんびりと歩きながらワッカの自然を満喫していました。
といっても、身体はとても走れる状況には無かったです。歩きながら体力の回復を待ちました。

気力だけはあり、走ろうとするのですが、「ここで走ると死ぬんじゃないか」と思ったりしました。
ウルトラは死の危険と隣り合わせと思います。

81Km地点。意識が朦朧としながらふらふらと歩きます。

歩いているうちに身体がラクになり、再び走り始めます。
明走会のほとんどのメンバ-とはすれ違い、ハイタッチしてお互いを激励していきました。

見ず知らずのいろいろな人達が激励の言葉を戴きました。
「おまえ、ギリギリだぞ!がんばれ~」
小刻みのアップダウンのあるコ-スですが、行けども行けども折り返しが見えません。
ふらふらになりながら最後の気力を振り絞りました。

エゾスカシユリ



83Km地点通過。


エイドではスイカを三つ口に放り込み先を急ぎます。

86Km地点通過。良い調子になってきました。

tenさん発見!

慌しくせっかくなんで記念撮影をしました。

明走会の鈴木さんと記念撮影。お互いの完走を祈願し先を急ぎます。

87Km地点。6分30秒に加速していきます。

折り返しまであと1Km!

88Km地点通過。快調に進みます。

折り返し後、89Km地点通過!

90Km地点を快調に通過しようとしたところが、係員がなんとバッテン印!
ここも時間制限の関門があったとは!
制限時間に遅れること1分7秒!16時31分7秒時点で、僕の今回の戦いは終わりました!

大地に思わずひっくり返り、天を仰ぎました。
悔しさはありましたが、それよりも満足感の方が大きかったです。
すかさず最後の関門不通過者ということでテレビかなんかのインタビュ-を受けました。
「どんな気持ちですか?」「悔しいですか?」「来年はリベンジしに来ますか?」
などなど、いろいろ聞かれましたが何を答えたか思い出せません。
ただ涙が溢れて止まりませんでした。
90Km通過は、11時間31分7秒(10Kmラップ:1時間39分24秒)
収容車に乗せられてゴ-ル地点へ向かいました。
隣に座った男性も関門ギリギリでアウトとのこと。旭川市から来られサロマンブル-をお持ちとのこと。 しばし、レ-スの反省会を車中で行いました。

素早く着替え、ゴ-ルする人の応援をしました。
tenさんがなかなか来ないのでヤキモキしていると、やってきました!!
12時間47分と、昨年の記録を更新する自己ベスト。お見事!

ぞくぞくとランナ-がゴ-ルします。
中には家族がこうして駆け寄り一緒にフィニッシュする姿がとても羨ましかったです。

最終ランナ-のこの女性はラストスパ-トでなんと13時間00分00秒でゴ-ル!
結局、90Kmの関門を通過した人は全員13時間内で完走しました。
見ていて本当に感動しました。

18:00過ぎからは「さよならパ-ティ-」に明走会のみなさんと参加しました。
壇上の男性はフォ-クソンガ-でありウルトラランナ-の高石ともやさん。
感動溢れる歌を披露してくれました。高石さんも今日の100Kmを見事完走されています。

皆で健闘を称えあい乾杯!ビ-ルやツマミは全て無料でした。

話は尽きず大いに盛り上がりました。苦労を共にした人達が共有できる場です。

高石さんも足を引きずりながら輪に加わりました。

バスで宿に戻り打ち上げ。
一人ずつ今日の結果報告をしました。
9時間台で完走した人も、10時間、11時間、12時間台で完走した人も、リタイア-した人も、僕みたいに関門にかかった人も、応援の裏方に徹した人も、それぞれ何かしらの「感動」があり、みんなの心が一つになった瞬間です。
神戸から駆けつけてくれた中学・高校の後輩のS君は、残念ながら左膝を痛めて45Km付近でリタイア-したとのこと。
序盤は、明走会の中でも2番目につける位置で快調に進んでいただけに、自分のことのように残念でした。
サロマは逃げていかないから、一緒にいつかリベンジしましょう!! お疲れ様!


森村社長も立派なタイムで見事完走!感動しました。

今回も何から何まで世話役に徹し、見事なタイムで完走された芝山さん。
本当にありがとうございました。
---------------------------------------------
まとめ:
サロマは想像したよりもはるかに過酷でした。でも、想像したよりもはるかに自分も力が出せて大満足です。
残念ながら90Kmの最後の関門にかかりましたが、体力・気力がほぼ限界で、たぶんそのまま走っても13時間内完走は無理だったと思います。全て実力と練習不足でした。自分の持っている力は100%以上出し切れたと思います。全く悔い無し!
サロマは、思ったよりもアップダウンがあり、気温の変化が激しく、関門制限時間がかなり厳しい大会と思いました。
次回挑戦するとすれば、序盤をキロ6分近くのペ-スで少なくとも42Kmは4時間30分以内で余力を残した走りが必要と思いました。
年配の皆さんの見事な走りを見て、刺激を受けると共に、もう少し練習していつかはリベンジしたいと思います。
今の正直な気持ちとしては、あまりにも過酷すぎて来年は挑戦する気持ちにはなれませんが、そのうち時間の経過と共に、じわじわと来年も参加したい気持ちになって来るでしょう。
参加者を上回るボランティアのみなさんの素晴らしいサポ-ト、沿道の皆さんの暖かい応援に感謝の気持ちで一杯です。
本当に、有難うございました!
僕の記録(ガ-ミンでの測定につき若干のズレがあります。):
スプリット 10Kmラップ
10Km 1”04”03
20Km 2”07”49 1”03”46
30Km 3”16”19 1”08”30
40Km 4”27”38 1”11”19
(42Km) 4”40”59 (23”11)
50Km 5”41”02 1”13”24
60Km 7”10”00 1”28”38
70Km 8”38”11 1”28”11
80Km 9”51”43 1”13”32
90Km 11”31”07 1”39”24

今年に入ってからは自己ベストも更新でき、5Kmでは3月の社内駅伝で21分13秒、10Kmも3月のロ-ドレ-スで45分、ハ-フでは、1月の谷川真理マラソンで1時間40分、そしてフルでは、2月の東京マラソンで4時間6分の自己ベストを記録してきましたが、フルのサブ・フォ-の挑戦は何度も厚い壁に阻まれているのが現状です。
このようにして、万全を期してサロマに臨むつもりでしたが、一週間前に股関節と腰の故障を悪化させてしまい、毎晩の整骨院通いで、もちろんほとんど走ることもできずに当日を迎えました。正直、かなり不安はありましたが、同時に未知の世界にチャレンジすることに対する楽しみの方が大きかったと思います。
今日は、腰痛対策用に「コウノエベルト」を着用しつつ、まずは70Km走破、できれば、夢にまで見たワッカ大草原の90Km地点まで走破、万が一できれば、13時間完走という目標を立てて臨みましたが、制限時間の完走はほとんど無理だろうなぁ~という感じでスタ-トラインに立ちました。
娘からの激励のメ-ルをもらい、いざサロマへ向かいました。
今回の参加者内訳:
男子 女子 合計
100Kml陸連登録の部 216 37 253
100Km一般の部 2478 410 2888
50Km一般の部 278 178 456
合計 2972 625 3597
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6月21日 (土) 大会前日

初めての網走駅

10:30頃。明走会のみなさんとバスでマラソンの受付に向かう。
明走会のメンバ-約30名が今回の僕の「戦友」です。

受付会場にて受付を済ませる。

ホタテ焼きの無料サ-ビスなんかもありました。
---------------------------------------------
6月22日 (日) 大会当日

午前2時半。朝食を戴きました。とにかく、食べれるだけ食べました。食欲はかなりありましたね。

3時20分。バスで会場へ向かいます。
気温は9度。小雨交じりのサロマです。この時間でもうっすらと夜が明けてきていました。
今回お世話になった宿は「ピラオロ荘」という宿で、スタ-トポイントから約50Kmの地点にあります。
バスで1時間もかけて会場に向かう中で、100Kmがとてつもない距離であることのように思えてきました。

今日のいでたち。サロマはレ-スの間の気温の差が激しいと聞いていたので、ウェストポ-チには薄手のレスンコ-トを入れておきましたが、これは大正解。スタ-ト時と、ワッカでは大変重宝しました。
今日のサロマはスタ-ト時と80Km以後のワッカは9度前後、そして途中、60~70Kmは晴れ間も出てかなり気温が上がり暑かったです。まさに、冬と夏の中を一日かけて走るレ-スでした。気温対策はとても重要になります。

左はtenさん。

神戸から駆けつけてくれたS君。僕の中学、高校の後輩です。
今年の東京マラソンでは3時間30分切りを果たしており、伸び盛りの28歳です。

走友の皆さん。この体型なんですが、僕なんかより遥かに早いタイムで完走されていました。
ウルトラマラソンに参加して気づいたことは、①50才以上の人が多いこと、②結構太った体型の人が多いこと、それでいてズッシリとした重厚な走りで皆さんしっかりと完走していまうことでした。これには正直驚きました。

スタ-ト5分前。(4時55分) 肌寒く霧雨模様です。

スタ-トしました。6分30秒ペ-スで僕はゆっくり進みました。

9Km地点。6分30秒ペ-スでtenさんを追走します。
10Km通過:1時間4分3秒。順調にキロ6分30秒という予定のペ-スを刻みます。

サロマ湖。霧に霞んでいました。

先頭集団とすれ違います。12Km地点。この人達とはもう、ワッカではすれ違うことはないのです。
この人達はキロ4分程度のスピ-ドで100Kmを走り抜けます。
今回の男子優勝は高橋雅一選手で6時間42分5秒。(初優勝)男女上位各9名が
100KmW杯(11月イタリア)に派遣されるとのこと。

和太鼓の応援。

tenさん。龍宮台の折り返し付近。

今日は寒いということもあり、20Kmまでに3回もトイレに行きました。
20Km通過は、2時間7分49秒(10Kmラップ:1時間3分46秒)
順調に足を進めていきます。

30Km付近。
30Km通過は、3時間16分19秒(10Kmラップ:1時間8分30秒)
順調に足を進めていきます。

33Km付近。快調に6分30秒/Kmを刻んでいきます。
このあたりでお腹が痛くなり、下痢止めを飲みましたが効かず、トイレで5分待ちでした。(約8分ロス)

広大な北海道の大自然の中、ランナ-の列が延々と続きます。

40Km地点。トイレタイムロスもあり若干ペ-スが落ちましたが4時間27分38秒(NET)で通過。順調に進みます。
なんとかここまでは、腰と股関節はもっていますが、少しずつ痛みが強くなってきていました。
40Km通過は、4時間27分38秒(NET、ガ-ミン測定につき若干の誤差あり)(10Kmラップ:1時間11分19秒)
順調に足を進めていきます。

もうすぐ42Km。

42.195Km地点。4時間40分59秒(NET)
フルマラソンのゴ-ル地点です。今からがウルトラマラソンの世界。
まだまだ身体は余裕が感じられました。


50Km通過は、5時間41分02秒(NET)(10Kmラップ:1時間13分24秒)
ペ-スがキロ7分台に落ちていきます。あと半分もある!
ここから、まさにウルトラの苦しみが始まります。

レストステ-ション手前の給水所にて。たっぷりの水分を補給していきました。

ピラオロ荘を通過し、55Kmのレストステ-ションに到着。
ここでは預けた荷物を受け取り10分休憩。
急いでアイシング、水分と栄養の補給をしました。
バナナ、一口の大きさのオニギリ5個、栄養ドリンク、パワ-ジェル、アミノバイタルを補給しました。

気持ちを奮い立たせて後半戦スタ-トです。左にはサロマ湖の絶景を眺めつつ進みます。

60Km地点の給水所にて。ここにくるとたくさんの人がストレッチしています。
身体がかなり辛くなってきましたが、まだ走れます。
60Km通過は、7時間10分00秒(10Kmラップ:1時間28分38秒)
暑くなってきました。ラップも急激に落ち込んできます。かなり辛い地点でした。

65Km地点。感覚が無くなった足を引きずり森の中を一歩一歩前進します。

70Km通過は、8時間38分11秒(NET)(10Kmラップ:1時間28分11秒)
なんと、関門封鎖の51秒前!
関門封鎖時間はほとんど認識していなかったので、激しく焦りました。
もう貯金はほとんどゼロ。80Kmの関門まで10Kmを1時間15分で走らなければなりません。
ストレッチしている時間的な余裕はもうありません。
ここが正念場!ストレッチをしている人達を横目に、歯を食いしばりキロ7分ペ-スへあげていきます。
今までであれば、この辺りでは間違いなく歩いてしまったと思います。
5月に実施した鶴見-小田原の雨中ランの成果がここで生きてきました。
もうほとんどガムシャラな気持ち。80Kmの関門をクリア-しなければ夢にまで見たワッカ大草原を見ることができないのです。

80Km通過は、9時間51分43秒(NET)(10Kmラップ:1時間13分32秒)
関門封鎖の1分41秒前に到達!いよいよワッカ大草原に突入です。
あと20Kmを3時間で走る必要がありますが、この10Kmで体力を使い果たし、ここからはしばらく歩いてしまいました。

いよいよワッカへの往復20Kmの始まりです。
最初の10Kmはゴ-ルからどんどん離れていく心理的な辛さと肉体面の限界に立ち向かいます。

素晴らしい自然です。
僕は90Kmの関門があることを知らず、この辺りではのんびりと歩きながらワッカの自然を満喫していました。
といっても、身体はとても走れる状況には無かったです。歩きながら体力の回復を待ちました。

気力だけはあり、走ろうとするのですが、「ここで走ると死ぬんじゃないか」と思ったりしました。
ウルトラは死の危険と隣り合わせと思います。

81Km地点。意識が朦朧としながらふらふらと歩きます。

歩いているうちに身体がラクになり、再び走り始めます。
明走会のほとんどのメンバ-とはすれ違い、ハイタッチしてお互いを激励していきました。

見ず知らずのいろいろな人達が激励の言葉を戴きました。
「おまえ、ギリギリだぞ!がんばれ~」
小刻みのアップダウンのあるコ-スですが、行けども行けども折り返しが見えません。
ふらふらになりながら最後の気力を振り絞りました。

エゾスカシユリ



83Km地点通過。


エイドではスイカを三つ口に放り込み先を急ぎます。

86Km地点通過。良い調子になってきました。

tenさん発見!

慌しくせっかくなんで記念撮影をしました。

明走会の鈴木さんと記念撮影。お互いの完走を祈願し先を急ぎます。

87Km地点。6分30秒に加速していきます。

折り返しまであと1Km!

88Km地点通過。快調に進みます。

折り返し後、89Km地点通過!

90Km地点を快調に通過しようとしたところが、係員がなんとバッテン印!
ここも時間制限の関門があったとは!
制限時間に遅れること1分7秒!16時31分7秒時点で、僕の今回の戦いは終わりました!

大地に思わずひっくり返り、天を仰ぎました。
悔しさはありましたが、それよりも満足感の方が大きかったです。
すかさず最後の関門不通過者ということでテレビかなんかのインタビュ-を受けました。
「どんな気持ちですか?」「悔しいですか?」「来年はリベンジしに来ますか?」
などなど、いろいろ聞かれましたが何を答えたか思い出せません。
ただ涙が溢れて止まりませんでした。
90Km通過は、11時間31分7秒(10Kmラップ:1時間39分24秒)
収容車に乗せられてゴ-ル地点へ向かいました。
隣に座った男性も関門ギリギリでアウトとのこと。旭川市から来られサロマンブル-をお持ちとのこと。 しばし、レ-スの反省会を車中で行いました。

素早く着替え、ゴ-ルする人の応援をしました。
tenさんがなかなか来ないのでヤキモキしていると、やってきました!!
12時間47分と、昨年の記録を更新する自己ベスト。お見事!

ぞくぞくとランナ-がゴ-ルします。
中には家族がこうして駆け寄り一緒にフィニッシュする姿がとても羨ましかったです。

最終ランナ-のこの女性はラストスパ-トでなんと13時間00分00秒でゴ-ル!
結局、90Kmの関門を通過した人は全員13時間内で完走しました。
見ていて本当に感動しました。

18:00過ぎからは「さよならパ-ティ-」に明走会のみなさんと参加しました。
壇上の男性はフォ-クソンガ-でありウルトラランナ-の高石ともやさん。
感動溢れる歌を披露してくれました。高石さんも今日の100Kmを見事完走されています。

皆で健闘を称えあい乾杯!ビ-ルやツマミは全て無料でした。

話は尽きず大いに盛り上がりました。苦労を共にした人達が共有できる場です。

高石さんも足を引きずりながら輪に加わりました。

バスで宿に戻り打ち上げ。
一人ずつ今日の結果報告をしました。
9時間台で完走した人も、10時間、11時間、12時間台で完走した人も、リタイア-した人も、僕みたいに関門にかかった人も、応援の裏方に徹した人も、それぞれ何かしらの「感動」があり、みんなの心が一つになった瞬間です。
神戸から駆けつけてくれた中学・高校の後輩のS君は、残念ながら左膝を痛めて45Km付近でリタイア-したとのこと。
序盤は、明走会の中でも2番目につける位置で快調に進んでいただけに、自分のことのように残念でした。
サロマは逃げていかないから、一緒にいつかリベンジしましょう!! お疲れ様!


森村社長も立派なタイムで見事完走!感動しました。

今回も何から何まで世話役に徹し、見事なタイムで完走された芝山さん。
本当にありがとうございました。
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まとめ:
サロマは想像したよりもはるかに過酷でした。でも、想像したよりもはるかに自分も力が出せて大満足です。
残念ながら90Kmの最後の関門にかかりましたが、体力・気力がほぼ限界で、たぶんそのまま走っても13時間内完走は無理だったと思います。全て実力と練習不足でした。自分の持っている力は100%以上出し切れたと思います。全く悔い無し!
サロマは、思ったよりもアップダウンがあり、気温の変化が激しく、関門制限時間がかなり厳しい大会と思いました。
次回挑戦するとすれば、序盤をキロ6分近くのペ-スで少なくとも42Kmは4時間30分以内で余力を残した走りが必要と思いました。
年配の皆さんの見事な走りを見て、刺激を受けると共に、もう少し練習していつかはリベンジしたいと思います。
今の正直な気持ちとしては、あまりにも過酷すぎて来年は挑戦する気持ちにはなれませんが、そのうち時間の経過と共に、じわじわと来年も参加したい気持ちになって来るでしょう。
参加者を上回るボランティアのみなさんの素晴らしいサポ-ト、沿道の皆さんの暖かい応援に感謝の気持ちで一杯です。
本当に、有難うございました!
僕の記録(ガ-ミンでの測定につき若干のズレがあります。):
スプリット 10Kmラップ
10Km 1”04”03
20Km 2”07”49 1”03”46
30Km 3”16”19 1”08”30
40Km 4”27”38 1”11”19
(42Km) 4”40”59 (23”11)
50Km 5”41”02 1”13”24
60Km 7”10”00 1”28”38
70Km 8”38”11 1”28”11
80Km 9”51”43 1”13”32
90Km 11”31”07 1”39”24

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この記事へのコメント
加藤さん頑張りましたね、90キロ走りあれだけ途中写真撮れば、かなりロスすると思いました。
私は、ワッカでのみ、80~90まで明走会メンバーのみ写真取りましたが、90~100までは走りに専心しました。
次回は体調整えリベンジできると思います。何はともあれお疲れ様でした。
私は、ワッカでのみ、80~90まで明走会メンバーのみ写真取りましたが、90~100までは走りに専心しました。
次回は体調整えリベンジできると思います。何はともあれお疲れ様でした。
芝山さん、そして明走会のみなさん、本当にお世話になりました。
僕は聴覚障害者ですが、これからの人生、このサロマの体験で得るものが多々ありました。
走れる喜びを一緒にかみ締めていきましょう。
今後共よろしくお願いします。
僕は聴覚障害者ですが、これからの人生、このサロマの体験で得るものが多々ありました。
走れる喜びを一緒にかみ締めていきましょう。
今後共よろしくお願いします。
おひさです~沖縄の植田です^^
かわはぎさん・・・加藤さん明走会のメンバーさんなんですね!!サロマほんとにお疲れさまでした♪
それから芝山さ~ん!!
覚えてくれてるか少々不安ですが・・・(゚ー゚;A
サロマで西野さんと走っていた、かすみんで~す^^芝山さんとも少~し一緒に走らせていただきました♪10月の東京めぐり!?の大会へも招待していただきましたが~覚えています!?(笑)
マラソンってこんな出会いがあるからやめられませ~ん(o ̄▽ ̄o)
かわはぎさん・・・加藤さん明走会のメンバーさんなんですね!!サロマほんとにお疲れさまでした♪
それから芝山さ~ん!!
覚えてくれてるか少々不安ですが・・・(゚ー゚;A
サロマで西野さんと走っていた、かすみんで~す^^芝山さんとも少~し一緒に走らせていただきました♪10月の東京めぐり!?の大会へも招待していただきましたが~覚えています!?(笑)
マラソンってこんな出会いがあるからやめられませ~ん(o ̄▽ ̄o)
本当にお疲れさまでした。
私も見習って目標を一つ一つ超えていって、いつかはチャレンジしたいと思います。
私も見習って目標を一つ一つ超えていって、いつかはチャレンジしたいと思います。
2008/07/23(水) 14:42:30 | URL | Atsushi Kubota #qX0/ui2M[ 編集]
僕の友人で流山の熊谷さんという方がいて、サロマの話をよく聞かされました。いつかは走りたいと思いながら躊躇していましたが、この話を聞いてサロマへの思いが強くなりました近いうちにきっと。
2008/07/23(水) 14:49:02 | URL | sanga #-[ 編集]
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